天文十九年(1550年)戦国時代の頃、街道をにぎわす評判の銘菓がありました。「永餅」と呼ばれるその名物餅は、初代彦兵衛氏がここ勢州日永の里に因んで創りました。三十六万石の太守、藤堂高虎も足軽の頃、永餅の美味しさに感動し、武運のながき餅を食うは幸先よしと大いに喜びました。名称も日永の餅、長餅、笹餅、牛の舌などと称せられ、「なが餅」の今日に至っています。さらりとした小豆餡を白い搗き餅でくるんで平たく長くのばし、両面を焼き上げました。永い年月の間、多くの人々に愛された素朴な味わいです。